シャンシャンのお隣さん・ガンバーはいま?性格と歩み、綿陽への引っ越し
香香(シャンシャン)が暮らす中国・四川省の雅安碧峰峡基地。その隣の運動場にいたオスのパンダが、钢镚儿(ガンバー)です。日本のファンのあいだでは「シャンシャンのお隣さん」として知られています。
そのガンバーは、2026年の秋には、新しい施設の綿陽中華大熊猫苑で公開されています。この記事では、ガンバーのいまの様子と、飼育員が語る性格、生まれてからの歩みをまとめます。
ガンバーはいまどこにいる?
ガンバーはいま、四川省綿陽市の綿陽中華大熊猫苑で公開されています(2026年10月14日時点 来園者の観覧記録・綿陽中華大熊猫苑の公式SNSより)。
9月30日からの来園者の記録や写真に、綿陽のガンバーがたびたび登場しています。10月9日の来園者の口コミには「活発なガンバー」がいたと書かれ、10月14日には施設の公式SNSの投稿にも、ガンバーの名前のタグが付けられました。
雅安から綿陽へ移った日は、発表されていません。雅安での来園者の記録は、7月14日のものが最後です。雅安でガンバーがいた運動場には、9月14日に、上野動物園生まれの暁暁(シャオシャオ)が入りました(2026年9月20日 CREA WEBより)。
ガンバー
日本での呼び名:ガンバー
中国での名前:钢镚儿(ガンバー)
性別:雄
生年月日:2018年8月10日
譜系番号(血統の登録番号):1151番
飼育員が「とくに活発」と語る性格
ガンバーの性格がよく分かるのが、雅安基地の飼育員・閻水健(えん・すいけん)さんの言葉です。中国国営テレビのパンダの番組のサイトが、2025年に閻さんを取材しています。閻さんは2009年に動物保護の修士課程を終えて雅安基地の飼育員になり、取材の時点で、16年にわたってパンダの世話をしてきました。
記事によると、よく動く若いパンダと違って、おとなのパンダはたいてい落ち着いて静かです。ただ、例外もいるそうです。
閻さんは、同じ雅安基地のパンダ・德瑞(ドゥールイ)の名前も挙げて、こう話しています。「ガンバーとドゥールイはとくに活発なほうで、運動場でよく追いかけっこをして、走り回るので、地面が踏み固められて草も生えなくなるほどです」。
閻さんは話しながら、困ったように首を横に振ったそうです。記事はその様子を、まるで自分の家のいたずらっ子の話をしているようだった、と伝えています。
誕生日シーズンにもらったテントやバイク
パンダの保護と研究を行う中国の機関、中国大熊猫保護研究中心(以下、研究中心)は、2025年の夏、パンダの誕生日シーズンの催しを開きました。8月18日には雅安基地で、その2回目となる丰容(ほうよう)の会がありました。丰容とは、おもちゃや食べ物を工夫して、パンダの自然な行動を引き出すことです。
研究中心の専門家は「丰容は性格に合わせて作る『成長のセット』」と話しています。ガンバーには、キャンプがテーマのテントやバイクなどが用意され、「果物の屋台」ももらいました。中国のニュースサイトの記事は、こうした頭を使う遊びが体を鍛え、本能も引き出すと紹介しています。
この催しでは、シャンシャンやその母の真真(シンシン)、ドゥールイなどと並んで、ガンバーも飼育員の手作りの丰容に強い興味を示したそうです。
同じ誕生日シーズンの2025年9月2日、研究中心の公式SNSには、小さな机の前に座るガンバーの写真が載りました。あわてずにゆっくりと、好きな食べ物を選んでいたそうです。
運動場でのんびり昼寝する姿も
走り回るばかりではありません。閻さんを取材したのと同じ中国国営テレビのパンダの番組のサイトが、2026年6月27日に、ガンバーの動画を紹介しました。午後の静かな運動場で、のんびりと昼寝をする姿です。
お母さんと暮らしながら学んだ、ガンバーの歩み
野生で生きる力を身につける訓練
研究中心は2010年から、「母兽带仔(ぼじゅうたいし)」という訓練を続けています。お母さんパンダと一緒に暮らしながら、子が野生で生きる力を身につけるための訓練です。研究中心の研究者が2022年に出した論文には、この訓練を受けた子の表があり、そこにガンバーの名前があります。
論文の表では、ガンバーの訓練の日数は713日(およそ2年)、お母さんと一緒に暮らした日数は916日(およそ2年半)です。訓練のあとは野生に放されず、飼育下で暮らしています。
中国の新聞・人民日報の記事によると、この訓練は、研究中心の臥龍・核桃坪基地の訓練区で行われています(ガンバーがどの基地で訓練を受けたかは、論文の表には書かれていません)。子は生まれてから1歳ごろまで、2,000平方メートルほどの小さな訓練圏で母乳を飲んで育ちます。1歳ごろからは、20万〜30万平方メートルの野生の環境にある大きな訓練圏へ移り、竹を自分で食べることを少しずつ覚えていきます。
子はお母さんについて回り、食べ物や水の探し方、敵からの隠れ方を覚えます。核桃坪基地の担当者は「昔は飼育員が何日教えても木登りを覚えなかったが、いまはお母さんパンダが口で子を木の上へ押し上げると、2回で覚える」と話しています。
論文は、この訓練を受けた子15頭の育ち方も調べています。ガンバー1頭の記録ではなく15頭全体で見ると、子は生後8〜10か月で竹を食べ始めていました。季節ごとの食べ物は母親や野生のパンダと同じで、春はおもにタケノコ、夏と秋はやわらかい竹の茎と葉、冬は竹の葉と茎でした。
雅安碧峰峡基地で「シャンシャンのお隣さん」に
2023年2月に日本から中国へ渡ったシャンシャン。その隣の運動場に、2024年1月、ガンバーが入りました(来園者の観覧記録より)。シャンシャンに会いに行く日本のファンのブログや観覧記録の記事に、ガンバーもたびたび登場するようになりました。
2024年12月、ガンバーはその運動場を離れ、代わりにシャンシャンのお母さんのシンシンが入りました。日本の週刊誌の記事も、このお引っ越しを伝えています(2025年1月27日 女性自身より)。
2026年4月には、シンシンが公開されていないエリアへ移り、ガンバーがふたたびシャンシャンの隣の運動場に戻りました。日本の女性誌のウェブ版の記事では、4月29日に撮った写真とともに、ガンバーのいた場所を「シャンシャンのほぼ隣のエリア」と書いています(2026年9月20日 CREA WEBより)。
その後も5月23日と6月22日に、シャンシャンの隣で公開されているガンバーの姿が、来園者の記録に残っています。
年表で見るガンバーの歩み
- 2018年8月10日:生まれる
- 2024年1月:雅安碧峰峡基地で、シャンシャンの隣の運動場に入る
- 2024年12月:運動場を移り、シャンシャンの隣にシンシンが入る
- 2025年8月18日:研究中心の誕生日シーズンの催しで、テントやバイク、「果物の屋台」などをもらう
- 2026年4月:シャンシャンの隣の運動場に戻る
- 2026年9月14日:ガンバーがいた運動場に暁暁が入る
- 2026年9月30日:綿陽中華大熊猫苑で公開されている姿が、来園者の記録に残る
ガンバーの家族
ガンバーの両親の名前は、中国大熊猫保護研究中心の公式の発表や報道では見つかりませんでした(2026年10月24日時点)。そのため、家系図は載せていません。
※パンダの飼育場所や公開方針は今後変更される可能性があります。最新情報は飼育施設の公式発表をご確認ください。
ガンバーに会える場所、綿陽中華大熊猫苑
綿陽中華大熊猫苑は、四川省綿陽市にある研究中心の新しい拠点で、正式には中国大熊猫保護研究中心綿陽基地といいます。最初の章で書いたとおり、ガンバーはここで公開されています(2026年10月14日時点 来園者の観覧記録・綿陽中華大熊猫苑の公式SNSより)。
2025年12月29日から、一般の人に向けた試験的な公開(試運営)が始まりました。始まる前の報道で、すでに20頭のパンダが入っていると伝えられています(2025年12月26日 封面新聞より)。
2026年の国慶節(10月1日からの大型連休)には、3万7千人あまりが訪れています(2026年10月15日 川観新聞より)。
シャンシャンのお隣さんから、綿陽での新しい暮らしへ
お母さんのそばで野生で生きる力を学び、雅安ではシャンシャンの隣で日本のファンにも親しまれたガンバー。飼育員が首を振りながら語るほどの元気者で、ときには運動場でのんびり昼寝もします。いまは綿陽中華大熊猫苑で、新しい暮らしを始めています。
パンダプラネットには、ガンバーのアクリルキーホルダーがあります。興味がありましたら、下のグッズもご覧ください。
パンダプラネットでは、本物そっくりのぬいぐるみをはじめ、Tシャツや缶バッジ、ポストカードなど、いろいろなパンダのグッズを取り揃えています。お気に入りのパンダに出会えるかもしれません。ぜひ一度、パンダプラネットのショップをのぞいてみてください。
パンダプラネットのガンバーグッズ
ガンバーのグッズ
出典
※本記事は、中国大熊猫保護研究中心の公式発信と研究者の論文、国家林業和草原局・中国新聞網・央視網(熊猫頻道)・四川の新聞などの報道、日本の雑誌のウェブ記事をもとに、出典を確認のうえ作成しています。いる場所と公開の様子は、日付の入った来園者の観覧記録でも確かめています。
- 周世強ほか「野化培训大熊猫幼仔的食性转换」『兽类学报』42巻6号(2022年11月30日)
- 人民日報(国家林業和草原局)「中国大熊猫保护研究中心:野化放归助力大熊猫种群复壮」(2023年10月12日)
- 女性自身「お客さんにハイタッチの神対応!シャンシャン ママ・シンシンの隣にお引越し♪」(2025年1月27日)
- 中国新聞網「熊猫中心大熊猫生日季解锁国宝萌趣生活」(2025年8月18日)
- 中国大熊猫保護研究中心「展开绿水青山间大熊猫保护的答卷 —熊猫中心2025大熊猫生日季丰容第二场活动举行」(2025年8月19日)
- 中国緑色時報(国家林業和草原局)「让大熊猫永葆健康和自然天性」(2025年8月19日)
- 中国大熊猫保護研究中心(公式微博)「“钢镚儿”坐在小桌前,不紧不慢地挑选心仪的食物。」(2025年9月2日)
- 央視網(熊猫頻道)「阎水健:陪伴大熊猫的十六载难忘旅程」(2025年11月25日)
- 封面新聞(新浪)「已有20只滚滚入住啦!12月29日起,四川绵阳中华大熊猫苑面向公众开放试运营」(2025年12月26日)
- 央視網(熊猫頻道)「《精彩一刻》惬意午睡的“钢镚儿”」(2026年6月27日)
- CREA WEB「「シャンシャンが一番かわいい」現地のファンも熱狂!」(2026年9月20日)
- 綿陽中華大熊猫苑「公式微博」(2026年10月14日の投稿)
- 川観新聞「国宝“上新” 萌趣“上分”——绵阳中华大熊猫苑首个国庆圈粉37000+」(2026年10月15日)



